今回は合気道ネタではありません。
左写真は、私が3歳のときに亡き祖母が母にプレゼントした日本人形「八重垣姫(やえがきひめ)」。
飾りひもは変色と劣化でボロボロ。
ケース上面のガラスはとうの昔に割れて消失、かわりに板をホコリ除け代わりにのせて、姫様の表情は暗かったのです。
以前から母が「お人形さん、かわいそうだな。新しいケースにしたいな」と話していたことがずっと、気になっていたのでした。
今日は稽古後、お引っ越しですよ!
昨日、稽古に行く前に人形専門店に立ち寄り、新ケースを購入。
本当はお店で新ケースに入れ替えてもらえるかと期待していたのですが、
「人形の飾りが劣化しているので、入れ替えはご自分で」とのこと。、、、50年近く経っているのですから無理もありません。
「よし、やるぞ!」、、、というわけで
まずは扉を開けましたところ、いきなりカタリと外れました。うわわわわ。危ない危ない。
無事に引越しができますように、姫様にご挨拶。「姫、引っ越しでござる」
あらー、頭飾りもゆがんでました。
昔、上面のガラスが割れた際に頭飾りに触れたのでしょう。これもお手当しないとね。
姫様の台座がケースの床面にくぎで固定されていたので、はがすのに少し手間取りました。
なんとか、被害なく50年ぶりの外界に出てまいりました。
なんだか、姫様の表情に解放感があるような。
気のせいかな?
初めて見る、後ろ姿。
昔の日本人形は、さすがとても丁寧な作りです。
空き家となった、旧ケース。
しみだらけで、すっかりガタガタになっていました。
でも、今まで姫を守ってくれました。
これもきれいに解体して、ゴミにまとめましょう。
昨日購入した新ケース。
軽くお掃除して、さあ、お引越しだ!
頭飾りは劣化しているので、無理な力をかけないよう、慎重にゆがみを直しました。
こんなに細かい修復作業、久しぶりです。
緊張しました。
台座のサイズを測り、ケースのちょうど真ん中に納め、ボンドで固定しました。
ここまでくれば、もう安心。
「姫様、新居にご案内でござる!」
固定したボンドが乾き、姫様のお披露目です。
「姫様、居心地はいかがでしょうか?」
ニコニコしているような。
表情がすっかり明るく感じられます。
ところでこちらの「八重垣姫(やえがきひめ)」。長いこと同居していてどんな方なのか、いままで知りませんでした。
調べてみたら、かの上杉謙信公のお嬢様。
愛する許婚のために命がけで湖水を渡るという、ドラマチックな八重垣姫。浄瑠璃、歌舞伎、日本舞踊で数多く語られているとのことです。
ちなみにこのお引越し、母には内緒でやったことでした。
誕生日に間に合わなかったのでしたが、喜んでもらえました。
ではまた!
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