門下生から「自分の両親の肖像画を描いてほしい」との依頼がありました。
聞けば、将来「遺影」にしたいとのこと。
「ええっ!」と私。
私は教員時代、美術の教師だったのですが、お会いしたことのない方を描くのはさすがに難しい。
「大事な遺影にするなら、写真が良いのでは?」とお断りしたのですが、門下生は「どうしても絵が良いです」と。
うーん(._.)悩みました。
一方、暑さ疲れのためか、今年の夏は道場では体調を崩す方が少なくありませんでした。
健康あっての稽古事です。無理は禁物。
焦って時を過ごすよりは役に立てることをするべきと、絵に取り掛かることにしました。
頼りはお借りした写真のみ。
「完成した絵を見て、受け取るかご判断ください」と伝えてから描き始めました。
スケッチ程度を描くのと違い、しっかり「描く」のは何年ぶりでしょうか。
残暑が長すぎて芸術の秋をなかなか感じられませんが、絵画制作ならではの楽しさもあります。
イラストレーターの故 ペーター佐藤さんは美しく、人物の内面までも感じられるような描き方をする方でした。
ときどき彼の作品集を見ては、色彩の使い方等を参考にしています。
来月には大きな稽古会が控えています。
それまでには絵を完成し、粛々と稽古会の準備を進めてまいります。
残暑ももう少しで涼しい秋本番となります。
皆さま御自愛ください。
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